2009.04.18 Sat
色彩の魔術師、パウル・クレー
シャガールの、「バイオリン弾き」(だったかな?)を見たくて行ったのですが、思いがけず、パウル・クレーに出会いました。
雑誌などで見た時はなんとも思わなかったのですが、実際に見てみると、勝手に「きれい~」と声が出てしまうほどの、夢見心地なその色彩。。
音楽が聴こえてくるような絵、音が聴こえてくるものもありました。(ポーとかポアーなど)
この人はナチスに追われて亡命、その後、「皮膚硬化症」という不治の病にかかってやがて亡くなったそうなのですが、絵の中の世界は乱されていないのです。その事に品の良さを感じました。
ギャラリーショップを覗いてみて、「クレーの食卓」という本を買い、納得。
クレーは、とても料理上手であり、それどころか「主夫」であったそうです。
絵でお金を稼ぐまで14年間ほど、奥さんがピアノ教師をして稼ぎ、クレーは家事料理は勿論、育児もしていたそうです。
芸術家に男性が多いのは、出産しないからなんじゃないかな、と推測している私です。
出産はしていなくても、本格的に家事育児をこなしながら絵を描き続けた、その絵の世界には、たしかな、役に立つ、実体のある温かみがこもっています。